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矯正歯科ブログ

「乱杭歯」「叢生」とは、その原因・特徴・治療法について

叢生イラスト

乱杭歯(らんぐいし)、叢生(そうせい)という言葉はあまり聞きなれないかもしれませんが、日本人で最も多く見られる不正咬合です。簡単にいうと歯並びが重なってガタガタになっている歯並びのことを言います。乱杭歯の歯並びというのは人によって千差万別で、それぞれ見た目も異なり、審美的に気になるかどうかもその状態によって違ってきます。今回は乱杭歯とはどのような特徴があるのか、乱杭歯の問題点、原因、治療法についてご紹介していきます。

乱杭歯、叢生の特徴

乱杭歯は日本人の不正咬合の中で最も多い不正咬合で、厚生労働省の調査によれば約45%がこれに当たるという結果が出ています。スマイルコンセプトで治療を行うケースで最も多いのも、この乱杭歯です。顎の大きさに対して歯が大きく、きちんと並びきらずに重なり合ったり、ねじれたりしている状態になってしまいます。八重歯も乱杭歯の一種であり、犬歯が歯並びを外れて外側に出てしまっているケースです。

乱杭歯、叢生の問題点とは

乱杭歯には次のような問題点があります。

虫歯・歯周病にかかりやすい

歯並びがガタガタなので、一生懸命磨いても磨き残しが出てしまいます。その磨き残しはいずれ虫歯や歯周病を引き起こす原因になります。また、虫歯や歯周病の治療をしても、歯並びの重なり部分が非常に治療をしにくく、治療の精度も落ちてしまいがちで、結果的に歯を早く失うことにつながっていきます。

口臭の原因になりやすい

歯磨きがしっかりとできないため、どんなに一生懸命磨いても口臭が改善しない、ということが起こりがちです。

歯に着色がつきやすい

歯並びの引っ込んだ部分に歯ブラシが当たりづらいため、その部分に着色がしやすくなります。

見た目がコンプレックスになりやすい

前歯がガタガタに重なっている場合には見た目に影響が大きく、コンプレックスにつながることがよくあります。八重歯の場合にはチャームポイントにもなりますが、将来的な歯の健康の面ではあまり好ましくありません。

歯が噛み合わせのダメージを受けやすい

歯にかかる噛み合わせの力が場所によって違うため、力がかかる場所だけ磨り減ったりかけたりしやすく、そのダメージが歯をダメにしてしまうことがあります。

顎関節症を引き起こしやすい

噛み合わせの悪さは噛む筋肉の不調和を招き、顎関節症の原因となります。顎関節症を起こすと、顎関節や顎の筋肉の痛み、口を開ける際の雑音や口が開きづらい、というような不調が起こります。また、顎の筋肉の不調和が頭痛や肩こりのような体の不調につながることも珍しくありません。

乱杭歯、叢生の原因

乱杭歯の原因としては次のようなことが挙げられます。

顎の骨と歯の大きさとのバランスが悪い

顎の骨の大きさに対して歯が大きいと、きちんと並ばなくなります。顎の骨の大きさは遺伝的に小さい場合もあれば、もしくは顎の骨がなんらかの理由できちんと成長できなかった場合もあります。特に最近は、柔らかい食べ物が増えて、よく噛まなくなったことにより口の周りの筋肉がよく使われず、顎がきちんと発達しなくなっているケースが増えています。

生え変わりがうまく行われなかった

乳歯から永久歯への生え変わりがスムーズにいかない場合にも歯並びがずれてしまう原因となります。生え変わりがスムーズにいかなくなる原因としては、外傷や虫歯で乳歯を早期に失ってしまう、ということが挙げられます。永久歯の生え変わり時期が来ていないのにも関わらず、乳歯を抜くことになってしまうと、乳歯を抜いて空いたスペースに周囲の歯が移動してきてしまいます。そうすると、後から生えてくる永久歯の生えるスペースがなくなって、ずれたところから生えてしまうことになるのです。

悪い癖

指しゃぶりや爪を噛む癖、口呼吸などがあると乱杭歯の原因になることがあります。

乱杭歯、叢生の治療法

こどもの矯正治療

乱杭歯の治療法としては、まず乳歯だけの時期の場合には、まだ矯正治療は行わず、歯並びを悪くするような悪い癖などがあればその改善を行います。

小学生頃になって永久歯の生え変わりが始まり、その時点で歯が重なっていたり、ねじれている、上下の前歯の噛み合わせが反対になっている、というような場合、その状況に応じ、歯の重なりやねじれを改善したり、顎の骨の発育を誘導するような方法を行います。また、もしも乳歯を早期に抜歯した場合には、そのスペースが狭くならないような予防手段を行います。基本的に、この時期の治療は、本格的な矯正治療ではなく、歯の裏側に固定する簡単な装置や、取り外しのできる装置など、目立たないものになります。

12歳以降くらいで全て永久歯に変わってからの治療は、歯のガタつきの程度に応じ、部分的に気になるところだけ器具をつけて治せる場合もありますが、多くの場合は全体的に器具をつけての治療になります。ガタつきの程度が大きい場合には、どこかの歯(通常小臼歯)を抜歯して、歯を並べるスペースを確保します。

乱杭歯は矯正を行うことで、お口のケアが劇的にしやすくなることを感じられることでしょう。自分でケアがしやすくなるということは、それだけ歯を長持ちさせられるということでもあります。ぜひ乱杭歯の人は矯正をすることをお勧めします。

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