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矯正歯科ブログ

「すきっぱ」「空隙歯列」とは、その原因・特徴・治療法について

すきっぱイラスト

すきっぱというのはご存知の通り、歯に隙間があいている歯並びのことです。専門用語では「空隙歯列(くうげきしれつ)」と呼びますが、日本では特に見た目を気にする人が多い歯並びだと言えます。今回はすきっぱについて、国によって違う認識の違いや、すきっぱの問題点、原因、治療法についてご紹介していきます。

すきっぱの特徴と国によって違う認識の違い

子どもの歯並び

すきっぱには、主に、全体的にすきっぱになっているケース、前歯の真ん中が大きく空いているケースがあります。前歯の真ん中が開いているケースに関しては「正中離開」と呼ばれます。すきっぱは日本ではあまり好意的に取られることはなく、特に思春期になると「治したい」と気になる人が多くなる傾向があります。

しかし国によってはすきっぱは「良いもの」と思われているようで、フランスではすきっぱは「les dents du bonheur = 幸運の歯」と」呼ばれ、特に悪いイメージはないようです。その証拠に、有名な女優さん、歌手にも多くすきっぱの人を見かけます。またナイジェリアではすきっぱは「美の象徴」として認識され、すきっぱに矯正する人もいるようです。

余談ですが、フランスで「幸運の歯」と呼ばれる理由としては2つの説があるようです。まず1つ目の説として、ナポレオン時代、戦争の時に兵士たちは、銃の火薬を補充する時に、銃を2本の手で支えながら、火薬の入った紙の袋を歯で開けなければなりませんでした。そのため、歯が抜けている人や、歯があまりにもすきっ歯の人は、火薬の袋を歯で開けることができないため、戦闘に不適合とされました。つまり、すきっぱだと兵士を免れることができてラッキーだった、というわけです。

そして二つ目の説は、すきっぱが幸せな子供時代を思い起こさせてくれる、というものです。すきっぱは子供の乳歯の歯並びを連想させます。そのため、子供時代の楽しかった思い出であったり、子供の無邪気さ、可愛さを連想させて幸せな気分になる、ということのようです。

すきっぱ、空隙歯列の問題点とは

すきっぱの問題点としては次のようなものがあります。

見た目の問題

すきっぱは程度がひどいほど、見た目がコンプレックスになりやすい傾向があります。

息が漏れる

歯の空いている空隙が大きいと、息が漏れやすく、特にサ行が聞き取りづらくなり、コミュニケーションに支障をきたすこともあります。

虫歯・歯周病のリスク

全体的にすきっぱになっているケースでは、食べ物が挟まりやすくなるため、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。

乳歯のすきっぱは大丈夫?

乳歯の時期にはすきっぱが多くみられますが、これに関してはほとんどの場合心配いりません。というのは、この隙間は乳歯よりも大きな永久歯が生えてくる際、きれいに並ぶために必要なものだからです。逆に隙間がなくきっちりと詰まった歯並びだと、のちに永久歯が生えた時、歯が重なってくる可能性があります。

すきっぱ、空隙歯列の原因

すきっぱの原因としては次のようなものが挙げられます。

顎の大きさと歯の大きさのアンバランス

顎の骨の大きさに比べて歯の大きさが小さすぎると、隙間が多くなってしまい、すきっぱになってしまいます。

矮小歯がある

矮小歯というのは、平均のサイズに比べて異常に小さな歯のことを言います。永久歯の場合には特に上の前から2番目の歯(側切歯)に多く現れる傾向があり、これがあると前歯がすきっぱになりやすくなります。

歯の本数が少ない

歯の本数が通常備わっているべき本数よりも先天的に足りない場合があります。このような場合にも歯と歯の間が開きやすくなります。

埋伏歯がある

歯が正常に生えず、顎の骨の中に埋まったまま出てこない場合があります。この場合も歯が足りない場合と同じように、歯の隙間が大きくなりやすくなります。

過剰歯がある

上の前歯の間の部分の顎の骨に「過剰歯」と呼ばれる、余計な歯が埋まっている場合があります。この場合には通常寄るべき2本の歯が離れてしまうことになります。

上唇小帯の異常

上唇小帯(じょうしんしょうたい)というのは上の前歯の真ん中の歯茎の裏から唇に伸びる粘膜のひだで、この部分が太く、歯の近くまで伸びていると、歯と歯が寄れなくなってしまい、歯が開いてしまいます。

歯周病

歯周病で歯を支える骨が弱くなってくると、歯が移動してすきっぱになってしまうことがあります。

舌で大きい・舌で歯を押す癖

舌が大きすぎたり、舌で歯を押す癖があると、歯が前に押し出され、隙間が開いてしまいます。

すきっぱ、空隙歯列の治療法

歯並び治療をする子ども

乳歯の時期のすきっぱは全く問題ありません。永久歯に生え変わる最初の頃は、すきっぱでもだんだんと閉じてくることがほとんどですが、なかなか閉じない場合にはレントゲンを撮って歯の本数は正常か、埋伏歯や過剰歯はないか、というようなことを確認します。もしも過剰歯が原因になっている場合には、過剰歯を手術して取り除く必要があります。上唇小帯が原因の場合には伸びすぎている部分を切ることで問題を解決できます。また、舌で歯を押す癖など、癖が原因になっている場合にはそれを直す必要があります。

永久歯になってからすきっぱを改善する方法としては、全体的に治すのであれば矯正治療、すきっぱの部分だけ改善したければ、歯と歯の隙間をプラスチックで埋める「ダイレクトボンディング法」、歯の表面にセラミックのベニアを貼り付ける「ラミネートベニア法」、セラミックを被せる「オールセラミック法」などがあります。

すきっぱを改善する方法は、自分がどこまで望むのか、によっても治療内容が変わってきます。ぜひスマイルコンセプトにお気軽にご相談ください。

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