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子供の歯が茶色いのはエナメル質形成不全?矯正は可能なのか

子供の歯が茶色いのはエナメル質形成不全?矯正は可能なのか

「エナメル質形成不全」という歯をご存知ですか。
歯の表面が一部不完全に作られてしまう先天性異常のことで、子供の歯が茶色いのを心配されて来院される中には、虫歯や着色がほとんどですが、まれにエナメル質形成不全の場合もあるのです。今回はこの「エナメル質形成不全」について、日常生活での注意点や矯正は可能であるか等ご紹介します。

子供の歯が茶色く生えてきた!原因は?

子供の歯が茶色いのですが…

子供の来院理由で「歯が茶色いのが気になります」と来院される場合、大抵は虫歯ではと思われがちです。虫歯でないとすれば、歯が生えてからある程度年月が経っている場合は飲食による着色汚れである場合がほとんどです。しかし、生えてすぐにも関わらず茶色い歯である場合、「エナメル質形成不全」の可能性があります。

エナメル質形成不全とは

歯の表面は「エナメル質」という硬い組織で覆われています。この組織は体の中で一番硬い組織で、歯全体を外部の刺激から守っているのです。歯が作られる過程の中で何らかの影響を受け、このエナメル質が上手く作られなかった場合、歯に茶色い部分として現れることがあります。これを「エナメル質形成不全」といいます。

永久歯で10パーセント、乳歯にもそれ以下ですが見られることがあり、他の歯に比べて歯の質が弱く、表面も柔らかくできているため、虫歯になりやすかったり進行が速くなってしまったりといった傾向にあります。

なぜエナメル質形成不全が起こるの?

歯のエナメル質が作られる時期に何らかの障害が起こり、歯の成長が一時的に阻害されて形成不全を起こしたと考えられます。しかし乳歯は、まだ赤ちゃんがお腹の中にいるときから作られはじめるため、はっきりと何が影響しているのかは不明です。まれに遺伝することもあるとされていますが、妊娠中の病気や栄養障害、ホルモン異常、ビタミン不足なども考えられます。

エナメル質形成不全歯がある場合の注意点

エナメル質形成不全歯がある場合の注意点

エナメル質形成不全の歯がある場合、日常生活ではどんなことに気を付ければよいのでしょうか。

まずは子供自身に「弱い歯」だと理解してもらいましょう

物事の理解ができる年齢になっていたら、この歯が他の歯に比べて「弱い歯」であることを教えてあげましょう。そして虫歯になりやすいことや、歯磨きが大切なことを伝え、一緒に歯磨きの練習をします。自覚しておくことで、成長して自分でお口を管理できるようになります。

仕上げみがきやチェックをこまめにおこないましょう

エナメル質形成不全の歯は、どうしても他の部分よりももろく、虫歯になりやすくなってしまいます。だからといって強く磨きすぎるのも歯の質を傷つけてしまうかもしれません。
幼いころは仕上げみがきが有効的。弱い部分に汚れが残っていないかチェックし、優しく歯磨きしてあげましょう。

フッ素を取り入れたケアをおこないましょう

フッ素には、歯の質を強化する作用があり、歯の質が弱い部分には効果的です。歯科医院で塗布してもらうこともできますが、継続的に塗布することで効果があります。それに加えて、市販の低濃度フッ素ジェルやフッ素洗口液を購入してホームケアすることでさらに効果がアップします。

こまめな歯科健診を受けましょう

エナメル質形成不全の部分は虫歯になりやすく、一度虫歯になると進行も早いのが特徴です。通常の歯科定期検診よりも短めの間隔で、定期的にチェックを受けることをオススメします。

エナメル質形成不全があっても矯正はできる?

エナメル質形成不全があっても矯正はできる?

歯並びを治したいのに歯の質に弱い部分があるという場合、矯正具を装着することはできるか不安をお持ちの方もいます。エナメル質形成不全歯があっても歯列矯正は可能なのでしょうか。

まずはエナメル質形成不全の程度を確認

エナメル質形成不全の度合いと歯並びの状態にもよりますが、多くの場合、歯列矯正が可能です。矯正の方法や装置にはさまざまなタイプがありますので、歯並びをどう直していくのかという流れの中で、エナメル質形成不全の場所に負担のかからない方法が可能かどうかを矯正のための診査の中で判断します。

歯並びの矯正方法を工夫できます!

たとえば、ブラケットという矯正装置を付ける際、歯の表面に形成不全がなければ問題ありません。もしも形成不全の部分にブラケットを付けなくてはならない場合でも、ある程度の段階まで他の装置も併用し、最低限の期間だけのブラケット装着にするなどの工夫もできるのです。
また、最近ではブラケットを使わずマウスピースの力で歯を並べていく「マウスピース矯正」なども普及してきています。歯科医師によって使う装置や矯正の流れに関する考え方に違いがありますので、エナメル質形成不全があるからといって歯列矯正を諦めなくてはならないということはないのです。

まとめ

まとめ

エナメル質形成不全は治すことはできませんが、しっかりとケアをしていれば何も問題ありません。まずは茶色い部分がエナメル質形成不全であるかどうかを確認し、歯の質が弱いということを認識し、意識してケアしながら過ごすことが大切です。

そして、歯の質が弱くても歯列矯正も可能な場合が多いので、まずは歯科医院で形成不全の程度の確認や矯正方法などを相談しましょう。

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