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矯正歯科ブログ

抜歯をともなう矯正の痛みには市販の頭痛薬を避けるべき理由

抵抗がある?なぜ日本人は歯列矯正をしないのか

歯の矯正をするとき、きれいな歯並びにするために、永久歯を1~4本抜くことがあります。このとき通常は部分的な麻酔をして抜きますが、麻酔が切れた後、個人差はありますが多少痛みが出ます。
歯科医院や病院で痛み止め薬の処方を受けても、薬を飲みきって足りなくなり、手持ちの市販の頭痛薬(痛み止め)を飲みたくなることがあります。
しかし市販の頭痛薬の中には、抜歯の痛み止めとして飲んではいけないものも存在します。ぜひ知っていて欲しい、避けるべき理由がありますのでご紹介します。

抜歯後どのような時に痛みが持続するのか

抜歯した後、通常2~7日ほどで次第に痛みは和らぎ消失しますが、次のような場合は痛みが続くことがあります。

歯の周りに炎症がある歯を抜歯した時

歯周病によって歯の周りの歯肉や骨に慢性的な炎症がある時や、歯の神経の治療後の予後が悪く、歯の根の先に炎症がある時は、抜歯後の傷が治りにくく、痛みが持続することがあります。

ドライソケット

通常、抜歯後の傷口は血液で満たされ、次第に血液が血餅という餅状になり傷口をふさいで感染予防の役割をします。さらに時間が経つと肉となり、数ヶ月すると骨となって傷口が完全にふさがりますが、まれに「ドライソケット」という、強い痛みが持続する状態になることがあります。抜歯した歯を支えていた骨がむき出しのままで、血餅や肉や新しい骨ができない状態になり、とても強い痛みが持続します。

難抜歯の時

一般的に、抜歯にかかる時間が長ければ長いほど、抜歯後の痛みも長引くと言われています。歯の根が長い、複雑な形状をしている、骨と癒着しているなどの、普通抜歯とは言い難い、難易度の高い抜歯の場合は、手術時間が長く必要になり痛みが持続することもあります。

市販の頭痛薬を避けるべき理由は「フィーバーユー」

市販の頭痛薬にもいろいろありますが、「フィーバーフュー」という植物由来の成分が含まれているものは、避けなければいけません。

フィーバーフューとは

日本で「夏白菊」とも呼ばれているキク科の多年草で、ヨーロッパ原産です。偏頭痛の薬として2000年以上の歴史を持つほど、古来より人々に重宝されてきました。古代ギリシャの時代から頭痛、発熱、のどの痛み、リウマチ性などの症状にはフィーバーフューを用いるのが一般的だったのです。
1980年代、イギリスで科学的に多くの効果が証明されたこともあり、イギリスに加えカナダ、イギリスの政府にも「偏頭痛に有効である」と認定されています。 ラテン語でフィーバーとは「熱病」、フューとは「追放する」という意味を持っています。

フィーバーフューの効能

「フィーバーフュー」に含まれるパルテノライドは、頭痛の痛みのもとである神経の炎症が起きたときに、血液のめぐりをスムーズにして頭痛を防ぐ働きがあります。

血液の凝固作用の低下

血液のめぐりを良くするとは、血液を固まらせなくなくする、ということです。通常、血液が固まることで傷口がふさがり治っていきますが、薬によってその作用が阻害されていると、出血が止まりにくくなります。

アレルギー反応

またこの「フィーバーフュー」はキク科の植物で、アレルギーのある人は下痢や嘔吐、口内炎、重症の場合はアナフィラキシーショックによる血圧低下や呼吸困難などを引き起こす可能性もあります。夏から秋に花粉が飛ぶブタクサやハルガヤの花粉症の人は、フィーバーフューにもアレルギー反応を起こすことがありますので避けましょう。

抜歯のほかフィーバーフューを含む頭痛薬を飲んではいけない人

市歯の矯正をするための抜歯のほか、普段からフィーバーフューの入った市販の頭痛薬を飲んではいけない人がいますので、注意しましょう。

18歳以下

子供に対する副作用がはっきりしていないため、飲ませない方が良いです。

妊娠中の人・授乳中の人

子宮の働きを活発にしますので、流産や早産の原因になる可能性があります。また、授乳を通じて赤ちゃんにどのように作用するかは検証されていないので、避けた方が無難でしょう。

アスピリンなどの抗炎症薬やワルファリンなどの抗血栓薬を服用している人

アスピリンは、炎症を鎮めて腫れや痛みをなどの症状を抑え、熱を下げる作用もある薬で、血液を固まりにくくする作用もあります。
またワルファリンは、血液の凝固因子(固めるために必要なもの)であるビタミンKの働きを阻害し、血液固まりにくくします。これらに加えてフィーバーフューを服用すると、血液が過剰に固まりにくくなり危険です。

まとめ

まとめ

一般的に、市販薬は効き目が穏やかで副作用が少ないように思いがちですが、使う人の年齢や体質によっては、強い副作用が出るため使ってはいけないものもあります。中でも「フィーバーフュー」を含んだものは、市販薬としてだけでなくサプリメント(栄養補助食品)としても販売されており、最低でも抜歯の前後2週間は服用を避ける必要があります。

抜歯は立派な外科処置ですので、医師や歯科医師の処方によって出された薬を服用しましょう。痛みが続きどうしても市販薬に頼らなければならない場合は、薬剤師のいるドラッグストアで既往・現病歴や服薬の状態を相談した上で、副作用が出にくい痛み止めを服用すると良いでしょう。

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