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噛み合わせチェックを一生に一度行うべき理由と極端な事例

噛み合わせチェックを一生に一度行うべき理由と極端な事例

歯噛み合わせのチェックでは目視だけではなく、レントゲン検査も行います。噛み合わせでレントゲンなんて、と意外に思われる方もいらっしゃるでしょうが、歯並びや噛み合わせを悪くする原因は目に見えないところに潜んでいる場合もあります。

目に見えない過剰歯の存在

例えば過剰歯もその1つ。「なかなか永久歯が生えてこない」「前歯の隙間がうまらない」といった症状の原因が過剰歯であることは珍しくありません。また海外では過剰歯によって思わぬトラブルに見舞われたケースも報告されています。今回は噛み合わせのチェックで行う検査の方法やその重要性、さらにその中で発見される頻度の高い過剰歯についてご紹介したいと思います。

噛み合わせチェックの重要性

噛み合わせチェックの重要性

噛み合わせのチェックでは、まず患者様のお口の中を観察しながら、個々の歯の状態や噛み合わせを確認します。噛み合わせに関してはさらに歯型をとって模型を作成することで、表面だけではわからない細かい噛み合わせをチェックすることができます。

噛み合わせや歯並びは骨格も重要な要素の1つです。そのため噛み合わせをチェックする際はレントゲン撮影も行います。ただこのレントゲン検査の目的は骨格異常を見つけるだけではありません。

噛み合わせチェックにおけるレントゲン検査では、噛み合わせや歯並びに影響を及ぼす目には見えない要素を見つけることができます。その中でも過剰歯は早期に発見することで、今後起こりうる様々な弊害を未然に防ぐことができます。

鼻の中から歯が生えてきた!?過剰歯とは

人間の歯の本数は、乳歯で20本、永久歯は親知らずを入れて32本です。しかし人によっては通常の本数よりも1本ないし2本多く作られる場合があり、このような歯を過剰歯と呼んでいます。

過剰歯の発生率は約5%で、これは10人に1人は過剰歯を持っている可能性を示しています。また女性よりも男性の方が発生率は高いとされていますが、なぜ過剰歯になるのか原因ははっきりわかっていません。

過剰歯は口の中に生えてくる場合もありますが、その多くは顎の骨に埋まったままの状態にあります。非常に稀なケースですが、海外では鼻の穴から歯が生えてきたという事例があり、これは過剰歯が原因であることがわかっています。

過剰歯の種類

過剰歯はその向きによって、順生、逆生の2つのタイプに分かれます。順生は口の中に出てくる方向を向いた過剰歯で、時間の経過とともに生えてくる可能性の高い過剰歯です。
一方、逆生は口とは反対向きの方向を向いた過剰歯です。逆生の場合は自然に生えてくることはできません。また年齢が進むにつれて鼻の方向へ移動する場合があります。

過剰歯ができやすい部位

【上顎正中過剰歯】

過剰歯で最も多いのは、上の左右中切歯(一番前の歯)の間に発生する上顎正中過剰歯です。その多くは口蓋側(前歯の裏側)に存在しています。

【小臼歯部の過剰歯】

2本の小臼歯(前から4番目と5番目の歯)の間にも過剰歯が発生します。小臼歯の場合は上顎よりも下顎のほうが過剰歯の発生は多いようです。

【大臼歯の過剰歯】

大臼歯(奥の2本の歯)にも過剰歯は多く発生します。その1つは親知らずのさらに奥から生えてくる過剰歯で、臼後歯(きゅうごし)と呼ばれます。また頬側から生えてくる過剰歯もあり、これは臼旁歯(きゅうぼうし)と呼ばれています。

過剰歯を放置していたらどうなる

過剰歯の多くは骨の中に埋まったままの状態で、また自覚症状もないためレントゲン撮影をして偶然見つかるケースがほとんどです。そのため生涯にわたり過剰歯の存在を知らないままという方もいらっしゃるでしょう。
ただ過剰歯は放置しておくと思わぬトラブルの原因になります。先に述べたような鼻の中から過剰歯が生えてくるなどは非常に稀なケースですが、過剰歯には以下のように、歯並びや永久歯に弊害をもたらす可能性があります。

歯並びが悪くなる

過剰歯によって永久歯が押されると、永久歯が生える向きが変わってしまい、歯並びや噛み合わせが悪くなってしまいます。また上顎の正中過剰歯は上の前歯2本が開いたままの状態になる正中離開の原因になります。

永久歯が生えてこない

過剰歯は永久歯の萌出を妨げることがあります。特に上の前歯で、乳歯が早く抜けたのに永久歯がなかなか生えてこない、または片側だけ生えてこない場合は、その原因が過剰歯である可能性があります。

永久歯が揺れはじめる

過剰歯が永久歯の歯根(歯の根っこ)の近くにある場合、その根を溶かしてしまうことがあります。また過剰歯自体が膿んでしまって周りの骨を溶かすこともあります。このような場合、永久歯の維持力がなくなって揺れ始めたり、永久歯の神経が死んでしまうことがあります。

長く放置するほど抜歯が困難になる

過剰歯でも順生であれば口の中から生えてきますが、逆生の場合は時間が経つごとに鼻の方に向かって動き出します。そのため年齢を重ねるほど抜歯が難しくなります。

まとめ

歯並びや噛み合わせを悪くする原因は、目に見えるものばかりではありません。特に過剰歯は、知らず知らずのうちに永久歯に様々な弊害をもたらします。またお子様の場合は過剰歯など噛み合わせを悪くする要因を早めに見つけておくことで、歯並びや噛み合わせが悪くならないよう予防することも可能です。そのため特に噛み合わせに異常を感じない方でも、一生のうち一度は噛み合わせチェックを受けましょう。

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