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矯正歯科ブログ

歯科医院で歯型を取られる時に使われるペーストって?型取りの苦手な方へ

「矯正の失敗」とは?原因と対処法を知って矯正治療を成功させよう

歯科医院で治療をするため麻酔をして歯を削った後や、歯並びを治すための矯正治療のためなどで歯科医に「じゃあ歯型をとりますね」と言う言葉を聞いた時。
嫌だな、苦手だなと思う方、けっこう多いのではないでしょうか。

歯型取りに使用されるあのペースト状のもの。そもそもあのペーストの正体は何でしょう。今回は、このペーストについて、他に方法や少しでも楽にできる方法はないのか、と言う質問にお答えしましょう。

歯型はどんな時にどんなものでとるの?

歯型はどんな時にどんなものでとるの?

歯型をとることを「印象(いんしょう)」と言うのですが、その印象の目的は、2種類あります。矯正の歯並びを確認するためや、治療の診断用にとる「概形印象(がいけいいんしょう)」と、銀歯や入れ歯などを作るためにとる「精密印象」です。
概形印象はおおよその形や歯並びを調べるためだと思って下さい。精密印象も字の通り精密な型取りのことを指します。最後に歯にかぶせる金属の歯だったり、セラミックの歯だったり、これらを作る時に精密印象をします。
そのため、概形印象をした次の来院日に精密印象をとるということもあります。「この間も歯型とったのに」と思ってしまいますが、どちらも必要な印象です。

歯型をとる材料の種類

この印象ですが、実は歯科医院で使用の度に材料を組み合わせて作成しており、複数の種類があります。使用されている印象の種類は、材料によって次のように分類されています。

アルジネート(アルギン酸)印象材

一番よく使われている印象材です。昆布などの海藻に含まれるアルギン酸が原料になっています。
粉と水を練り合わせて使います。操作は簡単なのですが技術も必要で、水の分量を間違えてしまうと流れやすいドロドロのペースト状になってしまいます。主に単独で概形印象に使ったり、噛み合わせの歯型をとる時に使います。

寒天印象材

こちらも天草などに含まれている寒天が原料になっています。常温では食べる寒天と同じで固まった状態なので、60℃程に温めて溶かした状態で使います。
単独では使わず、アルジネート印象材と併せて精密印象をとるのに使います。

シリコン印象材

シリコンラバーが原料になっています。シリコンはとても精度と安定性に優れているので、精密印象に使います。操作性もよく喉に流れにくいのですが、非常に高価なため、自費の治療(セラミックの歯、金歯など)で使われることが多いです。

歯型をとるのが気持ち悪くてどうしても苦手な時は

歯型をとったり、歯ブラシをしたり、バキュームを入れられたりした際に気持ち悪くなってしまう反応を、嘔吐反射(おうとはんしゃ)と言います。これは個人差がとてもあり、平気な方は平気ですが、嘔吐反射が強い方はミラーが入っただけでも嘔吐感におそわれてしまいます。原因は生理的な反応が強いことや、過去の歯科治療のトラウマだったり、口呼吸だったりとさまざまなものが挙げられています。

しかし歯型を取ると言うことは歯科の治療において不可欠なのです。歯型をとらなければ歯にかぶせる金属冠は作れませんし、入れ歯も作れません。矯正治療の計画も立てられず治療が進まないのです。
少しでも楽にできるような対策を紹介しましょう。

嘔吐反射があることをスタッフやドクターに伝える

これは一番大切なことです。嘔吐反射は見た目では判らないので、歯型をとる前に自ら申し出ましょう。最初の問診表などに記入しておくのもいいです。

リラックスして深く深呼吸する

嘔吐反射の原因はさまざまですが「苦手だ」と思うと緊張してしまい、周りの筋肉も強張り、呼吸も浅くなりうまくいきません。歯型をとる前にゆっくりと鼻で深呼吸をしてリラックスしましょう。その時になるべく他のことを考えるようにして意識をそらすことが大切です。

なるべく顎を引く

起きている姿勢でも寝ている姿勢でも顎を突き出さないように口を開けても顎を引くようにしましょう。顎を引くことで喉が閉まりますので、印象材が奥へと入っていく感じがしにくくなります。

歯科医院にお願いすること

いくら自分が努力しても、やはりダメな場合もあります。嘔吐反射を抑えるために歯科医院側にも対策をとってもらいましょう。

・歯型をとるときは治療椅子を起こしてもらう。
・印象材をなるべく硬くしてもらう
・喉に麻酔をしてもらう

上記の3つは、どこの歯科医院でもできる対策です。座った姿勢だと喉の方へ流れ込みにくくなりますので、椅子を起こしてもらうのは効果的です。

前述のアルジネート印象材の場合は、水の量や練り方で硬さを自由に調節することができます。もちろん理想的な硬さというのはあるのですが、ある程度硬めに仕上げても取れる歯型の精度には影響しません。固まる時間はおよそ2分?なので口の中に入れるタイミングも見計らうとより短い時間で済むようなります。

喉への麻酔はスプレー状の粘膜につける麻酔や、直接上あごに針を刺して麻酔をする方法があります。そして少し変わったタイプの「笑気麻酔」という、鼻から吸入するタイプの麻酔もあります。これは笑気麻酔とは言いますが「亜酸化窒素」という催眠ガスのようなもので、意識はありますがぼーっとした感じになり緊張を和らげリラックスさせる効果があります。
これらを試してもどうしてもダメという場合は、静脈内鎮静法と全身麻酔という方法があります。
この2つの方法は麻酔医の指示のもと行わなくてはなりませんので、大きな病院での治療になります。保険もきかない場合が多く、負担額が10万円程かかることもあります。親知らずの難しい抜歯や、インプラントなどの口腔外科治療でおこなうことが多いです。

歯型をとる印象は患者側も対策が大事

歯科医院で歯型をとることは、必要不可欠です。歯科医院の努力も必要ですが、自分の緊張を少しでも取れるようにリラックスして臨みましょう。こちらでご紹介したような対策方法を試したり、自分に合った嘔吐反射を抑えられるようなリラックス方法はないか探してみてください。歯科医院のスタッフと共に協力し、綺麗な歯型が1発で取れるように頑張ってみましょう。

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