矯正治療の費用
アクセス
渋谷院 ご予約・お問い合わせ
横浜院 ご予約・お問い合わせ
矯正歯科ブログ

八重歯はチャームポイントだから矯正はいらない?見落としがちな問題点

八重歯はチャームポイントだから矯正はいらない?

「八重歯は犬歯」と誤解して考えている人も多いようですが、実際は正常な歯列からずれて生えてしまった歯のことを「八重歯」と呼び、決して犬歯に限ったことではありません。日本ではチャームポイントと捉えられることもありますが、矯正せずに放置しておいても良いのでしょうか。今回は、八重歯を放置した場合の問題点について解説します。

なぜ八重歯になるのか

生えかわるとき、正常な位置にスペースが確保されない場合に歯列不正が起こります。一般的には、6歳頃から永久歯へと生えかわり、13歳になる頃にはすべて永久歯に生え揃います。犬歯は永久歯の中でも生えてくる時期が遅いため、このスペースが充分にないことが多く、正常な位置から押し出された状態で生えてしまい、八重歯になる確率が高いのです。

八重歯になりやすい人

顎の小さい人は、もともと歯が生えるスペースが狭く、あとに生えてくる歯は行き場を失い押し出されて生えるしかありません。これは、遺伝的な問題もあります。また、乳歯が早期に抜けることで、後方の永久歯が前方へと移動した場合にも歯列不正は起きやすくなり、やはり生えるタイミングの遅い犬歯が影響を受けやすいのです。
乳歯の時期から柔らかいものばかり食べていることは問題で、顎の発達も不十分になり八重歯になる可能性が高くなります。子どもの頃からの食生活はとても重要です。よく咀嚼することで顎が鍛えられ、結果、正常な歯並びで健康維持にも繋がります。

八重歯に対する印象の違い

八重歯は、かわいい女性の象徴と考える人も少なくありません。その昔、アイドルのチャームポイントとしてもてはやされてきましたが、そのイメージは今でも根強く残っています。そして今では、かわいさを追求する若者がファッション感覚で「つけ八重歯」を希望する時代になってきました。

このつけ八重歯は、量販店で気軽に入手できる取り外し自由なものと、歯科医院で装着してもらう自分では取り外しのできない本格的なものと2種類があります。基本的に歯は削らないため気軽に試せる反面、装着によって起こる問題点を見落としがちです。歯垢の付着によって炎症を引き起こすデメリットを理解した上で装着することをオススメします。

諸外国での印象

八重歯がチャームポイントといわれるのは、どうやら日本だけのようです。特に欧米では、ドラキュラや魔女を連想させ忌み嫌われます。歯並びが悪いことは、自己管理ができない人間だと見なされ、就職にも影響を及ぼすことさえあります。

八重歯が引き起こす問題

八重歯が引き起こす問題

八重歯のある人は、正常な歯列をもった人に比べて、磨きにくい状態であることは間違いありません。磨き残しによって、虫歯や口臭の原因、そして歯周病に罹る確率も高くなります。また、前方にせり出していることで開口になり、歯や口の中が乾燥してしまう恐れもあります。これは一層、細菌の繁殖を助長し虫歯や歯周病を悪化させる原因になるため、注意が必要です。

八重歯によって起こる他の歯への影響

前突して生えた八重歯は、骨も歯肉も正常な状態より薄くなっています。そこに誤った圧で歯ブラシを当てると、歯肉は傷つき退縮していきます。これにより露出した歯の表面は非常に弱いため、過度なブラッシング圧による欠損が生じ、結果的に知覚過敏を引き起こします。

歯は噛む力には強いのですが、歯ぎしりのような横揺れには非常に弱いものです。犬歯は顎を横に動かしたとき軸になり、前歯と奥歯を守っています。噛み合わせを正常に保つ役割を担っているため、歯根はどの歯よりも長く、歯の表面も丈夫で比較的虫歯になりにくい傾向にあります。ガイドになる犬歯が八重歯の場合、他の歯に大きな負担がかかってしまい、将来的には全体のバランスが崩れていきます。このような状態が続けば、食生活にも悪影響を及ぼします。咀嚼が充分にできず、消化器系への負担も懸念されます。

八重歯と口内炎

八重歯の生えている位置によっては口の粘膜や舌を傷つけ、慢性的な口内炎の原因になります。また転倒した際、唇を噛んでしまって思わぬ怪我の原因にもなります。

八重歯の治療

八重歯がもたらす問題を知れば、次に気になるのは治療のことです。特に八重歯が犬歯だとしたら、大切な歯を抜いてしまうのはリスクがあります。その問題を回避するには、矯正治療は適していると言えます。矯正では抜かない代わりに、ブラケットを装着して少しずつ正常な位置に収めるため、期間は3年ほどかかります。気になる費用もおおよそ80万ほどと言われています。

人工歯

矯正のように、時間も費用もかけられないという人は、人工歯を装着するという選択肢もあります。八重歯や隣接する歯の状態によって異なりますが、歯を削り、抜歯することもあります。矯正に比べれば短期間できれいな歯列になり、その分費用も抑えられますが、大事な犬歯を抜くということは、それなりのリスクも伴います。今後、人工歯がその代わりをしなければならないのですから、毎日のブラッシングをはじめ、定期検診での噛み合わせチェックは必要不可欠となります。

八重歯からきれいな歯列へ

「八重歯がチャームポイント」という時代は終わりにしましょう。本当のチャームポイントとは、きれいに揃った白い歯が見える笑顔ではないでしょうか。
矯正には費用と時間がかかり、人工歯には治療後の問題や不安が募り、二の足を踏んで放置してしまう人も多いと思います。若いときは「かわいらしい」八重歯も、年齢を重ねるごとに歯並びも変化していきます。これは老化とともに、やむを得ない現実です。そのとき八重歯の存在は、審美的にも大きな問題を残します。まずは診察を受け、自分に合う治療法を探ることが改善への第一歩です。いつまでも健康できれいな歯を目指しましょう。

お知らせ
ニュース一覧